シンプルMQ
[更新日:2025年2月6日]
サービス基本情報
概要
「シンプルMQ」はソフトウェア同士を非同期に連携するために、ソフトウェアコンポーネント間でのデータの送受信ができるマネージド型のメッセージキューサービスです。
機能説明
シンプルMQで作成したキューを使い、API呼び出しによってメッセージを送受信することができます。
キューからメッセージを受信する際は、キューが受信した時刻の古いメッセージから配信されます。(※)
メッセージを受けて処理が完了した際には、メッセージを削除することで同一の処理が再実行されないようにできます。
また、処理に時間がかかる場合にはメッセージの可視性タイムアウトを延長して、他のサービスへ同じメッセージの配信を防ぐことも可能です。
※後述の可視性タイムアウト延長などにより、新しいメッセージが先に配信される場合もあります。
仕様
キューがメッセージの受信リクエストを受けたタイミングでメッセージが配信される。
各メッセージは少なくとも1回の配信が保証される。
タイムアウトによるキューからのメッセージ受信の再試行などにより、2回以上配信される場合がある。メッセージは256KBまで登録できる。
※ バイナリなどを登録する場合はBase64エンコーディングが必要
β版における注意事項と制限事項
ご利用いただく前に、以下の点にご注意ください。
品質保証(SLA)の適用対象外です。
サポートは限定的となり、利用状況によっては一時的に利用が制限される場合があります。
想定される利用シーン
シンプルMQは、サービス間の連携を柔軟にし、効率的な処理を実現するために利用できます。
以下は具体的な利用シーンの例です。
例: ECサイトでのメールを非同期で送信する
時間やリソースがかかるタスクを非同期に処理することで、システムの応答性を向上させることができます。
例えばECサイトで注文を受けた際、受注確認メールの送信をその場で送ると購入完了画面の表示が遅くなります。
その場でメール送信処理するのではなく、シンプルMQを使ってメール送信のリクエストをキューに登録してレスポンスを返すことで、ユーザーへのレスポンスを迅速に返すことが可能です。
料金体系
β版での提供期間中は無償でご利用いただけます。
正式版リリースに伴う課金開始の際には、事前にアナウンスさせていただきます。
サポート
ご不明点やお困りの際は、 会員メニュー内のメールサポート より、サービス情報を「さくらのクラウド」としてお問い合わせください。
利用手順
キューの新規作成や作成済みキューの管理は、コントロールパネル左側のメニュー「グローバル」以下にある「シンプルMQ」を選択して行います。
手順1
右上の「追加」ボタンを押すことで、キューを新規作成できます。
キューの新規作成にはキュー名の設定が必要です。
作成後のキュー名の変更はできません。また、キュー名は同一のアカウント内でユニークとなる必要があり、同じ名前のキューを複数作成することはできません。
管理しやすいように、各キューに対して説明やタグ、アイコンを設定することもできます。
作成後はAPIキーが一度だけ表示されます。再表示することはできませんが、紛失した際にはAPIキーの再発行が可能です。
手順2
作成が完了するとキュー管理画面のリストへ表示されるようになり、特定のキューをダブルクリックすることで情報の確認やその他アクションを実行できます。
手順2-1
可視性タイムアウトや未処理メッセージ保存期間などのキューの設定の変更は、各キューの詳細ページの右上の「キュー設定変更」で行えます。
手順2-2
キューのAPIキーの再発行は、各キューの詳細ページの右上の「APIキーの再発行」で行えます。
APIキーの再発行を実行することで、古いAPIキーは無効になります。
APIキーの表示は再発行時の一度きりとなっているため、紛失した際には再度APIキーを再発行して下さい。
手順2-3
キュー内のメッセージ数を確認するには、各キューの詳細ページの右上の「メッセージ数の取得」を利用します。
手順2-4
キュー内の全メッセージを削除するには、各キューの詳細ページの右上の「キュー内メッセージを削除」を利用します。
手順3
キューを削除するには、各キューの詳細ページの右上の「シンプルMQを削除」を利用します。
一覧ページから複数のキューを選択することで、一括削除も可能です。
手順4
各キューに対して払い出されたAPIキーを使いシンプルMQのAPIを呼び出すことで、キューに対するメッセージの送受信やタイムアウトの延長、処理の終了を通知しメッセージの削除ができます。
詳細はAPIドキュメントを参照してください。
https://manual.sakura.ad.jp/simplemq/api/
用語集
本サービスで使用される主な用語と概念を説明します。
キュー
メッセージを送受信するデータの保存場所。
メッセージ
キューを介してやり取りするデータ。
可視性タイムアウト
処理の重複を防ぐために、キューから受信したメッセージを他の受信リクエストには受信させないようにしておく時間。受信したあと完了リクエストを送られないままこの秒数が経過すると、該当のメッセージは再び受信可能となる。
未処理メッセージ保存期間
キューに登録されたメッセージがキューの中に保存される時間。受信のリトライ回数に関わらず、その秒数が経過したメッセージは削除される。