VLANあり/なし

[更新:2026年4月3日]

オンプレミスVMware環境では、vSphere標準スイッチや分散スイッチを使用してVLANを構成していることがあります。さくらのクラウドでは、VLANタグ(IEEE 802.1Q)を直接利用する機能は提供していませんが、「スイッチ」という機能により、お客様専用のL2ネットワークセグメントを作成することでVLANと同様のネットワーク分離を実現できます。

したがって、オンプレミス環境のVLANごとのネットワークセグメントを、さくらのクラウドの「スイッチ」ごとに置き換えるネットワークの再設計が必要です。

さくらのクラウドでの対応構成

さくらのクラウドでは、オンプレミス環境のVLANごとにL3ネットワークとして再設計し、構築します。

  • VPNルータのプライベートネットワーク側にスイッチを配置し、NICごとにセグメントを分けることでVLAN環境を擬似的にL3環境へ移行可能(プライベートネットワーク側スイッチは最大7つまで)

  • 大規模なネットワークの場合VLANごとにプロジェクトや会員IDを分けてネットワークを構築し、ローカルルータでピア設定することで通信が可能

移行パターン

ここでは、2つの移行パターンを紹介します。

パターン1:VLANなし(シンプル構成)からの移行

オンプレミス環境でVLAN分離を行っていない場合、さくらのクラウドでもシンプルな構成で移行できます。

移行方針

  • 各サーバにグローバルIPを割り当て

  • 必要に応じてスイッチを1つ作成し、サーバ間のプライベート通信に使用

  • パケットフィルタでサーバ単位のアクセス制御を実施

VLANなし(シンプル構成)の構成例

パターン2:VLANあり(セグメント分離)からの移行

オンプレミス環境で複数のVLANを使用してネットワークセグメントを分離している場合、さくらのクラウドでは複数のスイッチを作成して対応します。

移行方針

  • 各VLANに対応するスイッチを作成

  • サーバにNICを追加し、必要なスイッチに接続

  • セグメント間のルーティングが必要な場合はVPNルータを使用

構成例

VLANあり(セグメント分離)の構成例

VPNルータの活用

VPNルータは、さくらのクラウドで提供される高機能なルーティングアプライアンスです。複数スイッチ間のルーティングやファイアウォール機能を提供します。

VPNルータの主な機能

  • 複数スイッチ間のルーティング

  • NAT(SNAT、DNAT)

  • ファイアウォール

  • VPN接続(サイト間VPN、リモートアクセスVPN)

  • DHCPサーバ

  • スタティックルーティング

プラン

VPNルータには複数のプランがあり、必要な性能や機能に応じて選択します。

プラン

特徴

スタンダード

基本的なルーティング、VPN機能

プレミアム

高い性能、冗長構成対応

ハイスペック

大規模環境向け、高スループット、冗長構成対応

移行時の注意事項

  • IPアドレス体系の見直し オンプレミス環境と同じプライベートIPアドレス体系を使用できますが、VPN接続する場合はアドレスの重複に注意してください。

  • サブネット設計 さくらのクラウドのスイッチでは、お客様が任意のサブネットを設定できます。将来の拡張を考慮したアドレス設計を行ってください。

  • NIC数の制限 サーバに接続できるNIC数には制限があります。多数のセグメントに接続する必要がある場合は、構成を見直すか、ルーティング(VPNルータ経由)で対応してください。