Ubuntu 18.04¶
警告
このOSディスクイメージの提供を終了しました。
最初に¶
- このページは 「さくらの専用サーバ PHY」 の 「Ubuntu 18.04」 の出荷時の基本情報や提供状態、知っておくと便利な情報をまとめたサーバー運用経験者向けの資料マニュアルです。
- このページを読む前に、必ず「 最初にお読みください 」をお読みください。
このページで表現している「出荷」とは、以下の状態を指します。
契約したサーバー(またはサービス)をユーザーの手にお届けしたときの状態・設定
OSまたは該当のアプリケーションをインストール(再インストールを含む)したときの状態・設定
- 提供するサーバーやOS、機材やオプションの「販売終了・提供終了」以降は、対象のマニュアルの改定・更新は停止します。更新が停止してから一定の期間経過した時点で、インターネットでの公開を終了します。 詳しくは マニュアルの情報凍結とライフサイクル をご覧ください。
- インターネットでの閲覧が終了したマニュアルが必要になったときは、カスタマーセンターへお問い合わせください。
- 弊社の都合により、予告なく閲覧の取り下げ、または公開を終了する場合があります。
- 一部のOS/ハードウェアの組み合わせにおいて、意図しない仮想ディスクにOSがインストールされる場合があります。複数の仮想ディスクを作ってOSをインストールする際はご注意ください。
ヒント
よくある質問と回答: OSが意図しない仮想ディスクにインストールされました
基本情報¶
パーティション¶
インストールのパーティション指定を「自動」に選択した場合は、以下の条件でパーティションを作成します。
マウントポイント |
容量 |
ファイルシステム |
マウントオプション |
---|---|---|---|
biosgrub |
1MB |
-- |
relatime, error=remount-ro |
/boot |
250MB |
ext4 |
relatime, error=remount-ro |
/ |
残り全て |
ext4 |
relatime, error=remount-ro |
マウントポイント |
容量 |
ファイルシステム |
マウントオプション |
---|---|---|---|
/ |
残り全て |
ext4 |
relatime,error=remount-ro |
システムディスクとはOSを格納するRAIDアレイ、ボリュームのことです。
スワップ領域は「/swapfile」としてマウントされ、出荷時のサイズは2GBです。
ログインアカウントと管理者権限¶
設定ファイル |
/etc/sudoers |
---|---|
設定内容 |
|
新たに作成したユーザーに、管理者権限の実行権限を与える場合は、sudoグループにユーザーを所属させます。新しい管理者アカウント追加 を参照ください。
起動ターゲット(ランレベル)¶
起動ターゲットは「5(CUIモード)」です。
ホスト・ドメイン名・リゾルバー¶
ドメイン設定¶
特に設定されていません。
重要
リゾルバー¶
リゾルバー設定ファイルについて¶
「Ubuntu 18.04」 の名前解決を行うリゾルバー設定は、ネットワーク設定(netplan)ファイルに集約されています。
従来の「/etc/resolv.conf」はスタブリゾルバーのシンボリックリンクとなっています。
ネットワーク設定(抜粋)¶
設定ファイル |
/etc/netplan/01-netcfg.yaml |
---|---|
設定内容 |
・サーバー収容拠点に応じた(後述)ネームサーバーの設定 |
石狩リージョン |
133.242.0.3
133.242.0.4
|
---|
resolv.conf¶
設定ファイル |
/etc/resolv.conf -> /etc/run/systemd/resolve/stub-resolv.conf
|
---|---|
設定内容 |
・nameserverに「127.0.0.53」を設定
・「DNS拡張のサポート」有効化
|
サーバーの時刻調整(NTP)¶
時刻合わせは「systemd-timesyncd」により行なわれます。
timesyncd¶
設定ファイル |
/etc/systemd/timesyncd.conf |
---|---|
設定内容 |
・さくらntpサーバー「ntp1.sakura.ad.jp」を参照
・フォールバックntpサーバーとしてUbuntu公式のサーバーを参照
|
SSH(Secure shell)¶
インターネットを介してサーバーを遠隔管理するためにSSHが導入されています。
アプリケーション |
OpenSSH |
---|---|
インストール |
パッケージインストール |
稼働状態 |
稼働中 |
設定ファイル |
/etc/ssh/* |
特別に設定は行われていません。インストールした状態でお渡しします。
ネットワークとインターフェース¶
「さくらの専用サーバ PHY」 は、最適なネットワーク設定で出荷しています。 オプションサービスを運用するとき以外は、設定の変更は必要ありません。
警告
不適切な設定を行なうと「起動時にサーバーへ接続できない」「十分な回線速度が得られない」等の不具合が発生します。マニュアルでご案内している手順以外では、絶対に設定を変更しないようにしてください。
ネットワーク構成¶
OS出荷時のネットワーク構成は、以下の推奨構成で提供いたします。
共用グローバルネットワークにサーバーを接続しIPアドレスを1つ付与 *1
共用グローバルネットワークを冗長構成(ボンディング)で提供
推奨ネットワーク構成を独自構成に変更して運用するときは、コントロールパネルでインターフェースを変更・切り替えし、サーバーの設定を行いましょう。
Note
OSをインストールすると、共用グローバルネットワークに自動的に構成が切り替わり、グローバルIPアドレスを付与したサーバー設定状態で出荷されます。
デバイス名の固定¶
出荷時にデバイス名を固定し、最適な設定を行っています。
「udev rules」を用い 明示的にPCIIDにNICを紐付けしています。
「biosdevname」「net.ifnames」を無効化しております。
NICデバイス名について¶
NICデバイス名は以下の通りとなります。
接続ネットワーク |
デバイス名 |
---|---|
1G NIC |
bond0(eth0, eth1) |
10G NIC *1 |
bond1(eth2, eth3) |
*1 一部の上位モデルのみ搭載
起動サービス¶
構成情報¶
systemdによって起動時に稼働するサービス一覧を紹介します。
この一覧はユニット単位で一覧しています。ロードされていないもの、無効(disable)、一度だけ起動して終了するサービスは除外しています。ほかのサービスから呼び出されて起動するものについても一覧に記載していません。
サービス名 |
機能説明 |
Port |
---|---|---|
accounts-daemon.service |
アカウントサービス |
-- |
crond.service |
定期的にスクリプトやジョブを実行するスケジュールサービス
|
-- |
dbus.service |
プロセス間通信に関するサービス |
-- |
getty@.service |
仮想コンソールサービス |
-- |
irqbalance.service |
プロセッサーにハードウェア割り込みを配布してシステムパフォーマンスを
向上させるサービス
|
|
networkd-dispatcher.service |
systemd-networkdのディスパッチャーサービス |
-- |
rpcbind.service |
ポートマッピングに関するサービス |
111/tcp,udp
*1
|
rsyslog.service |
システムロギングに関するサービス |
-- |
sshd.service |
SSHサーバーサービス |
22/tcp |
systemd-journald.service |
OSで標準的に提供されるシステムロギングサービス |
-- |
systemd-logind.service |
ユーザーのログインを管理するシステムサービス |
-- |
systemd-networkd.service |
ネットワークを管理するシステムサービス |
-- |
systemd-resolved.service |
ネットワークの名前解決に関するシステムサービス |
53/tcp,udp |
systemd-timesyncd.service |
サーバーの時刻同期(ntp)するシステムサービス |
-- |
systemd-udevd.service |
デバイスを動的に作成・削除するシステムサービス |
-- |
user@1000.service |
UID 1000 ユーザーマネージャー |
-- |
*1 localhost(127.0.0.1)でLISTEN
Note
アプリケーションが使用しているポートは以下のコマンドで確認できます。
lsof -i
コマンドリファレンス¶
systemdを操作するコマンドの一例を紹介します。詳しい情報はヘルプ(--help)を参照してください。
種類 |
操作リファレンス |
---|---|
サービスの起動と停止 |
systemctl start [サービス名]
systemctl stop [サービス名]
systemctl restart [サービス名]
|
サービスの状態の表示 |
systemctl status [サービス名]
|
サービス起動の有効/無効化 |
systemctl enable [サービス名]
systemctl disable [サービス名]
|
サービスの一覧 |
systemctl list-units --type=service
systemctl list-unit-files --type=service --state=enabled
|
パッケージ管理ツール¶
apt(Advanced Package Tool)¶
「Ubuntu 18.04」 は、パッケージ管理コマンド「apt」を使用することによって、パッケージのインストール・アップデートを行なうことができます。
このOSにあらかじめインストールされているアプリケーションは、特に明記されていない限りパッケージでインストールされています。
コマンドリファレンス¶
パッケージを操作するコマンドでよく利用するものを紹介します。 具体的な利用方法はコマンドラインのヘルプを確認してください。
コマンド |
説明 |
---|---|
apt --help
apt -h
|
コマンドの簡易ヘルプを表示する |
man apt |
aptのman(マニュアル)を開く |
apt update |
リポジトリーの一覧を更新する |
apt update |
リポジトリーの一覧を更新する |
apt search <検索パターン> |
パッケージを検索する(部分一致) |
apt list <パッケージ名> |
パッケージを検索する(完全一致) |
apt show <パッケージ名> |
パッケージの詳細情報を表示する |
apt install <パッケージ名>
apt install <*.debパッケージのパス>
|
パッケージをインストールする。
.debファイルを指定してもよい
|
apt remove <パッケージ名> |
パッケージを削除する |
apt remove --purge <パッケージ名> |
パッケージを完全に削除する |
dpkg -l |
インストール済みパッケージを表示する |
重要
- アップデート作業で不具合が発生した場合は、復旧に長時間の作業が必要になることがあります。可能であればバックアップを取り、更新内容を確認して、慎重に実行しましょう。
一部RAIDユーティリティーはリポジトリーに含まれていません。
その他アプリケーション¶
出荷時は、サーバー管理で不可欠なアプリケーションしかインストールされていません。 利用用途に沿って、導入・設定してください。
サーバーを運用するにあたって…¶
サーバーの運用と管理¶
サーバーのログインと操作¶
「Ubuntu 18.04」 の操作は、コントロールパネルのリモートコンソールか、遠隔操作(SSH)でサーバーに接続して行ないます。
サポートするプロトコルは 「SSH2」 のみです。
日本語環境を使う¶
OS出荷時は、サーバーのロケールが「英語環境(LANG="en_US.UTF-8")」となっています。 日本語環境に変更する場合は「update-locale」などを用い、使用する言語の設定を行なってください。
$ localectl System Locale: LANG=ja_JP.UTF-8 VC Keymap: n/a X11 Layout: jp X11 Model: pc105
Note
日本語(ja_JP.UTF-8)を設定したときに「update-locale: Error: invalid locale settings: LANGUAGE="en_US:" LANG=ja_JP.UTF-8」が表示されることがあります。
言語をインストール後、再起動を実行した後に、改めて「update-locale」の実行と再起動を行なってください。
$ sudo apt-get -y install language-pack-ja
$ sudo reboot
$ sudo update-locale ja_JP.UTF-8
新しい管理者アカウント追加¶
新しいユーザーを作成し、ユーザーを sudo グループに追加します。
$ sudo adduser newuser
$ sudo adduser newuser sudo
※newuser は管理者アカウントに追加するアカウント名に置き換えてください。
LAMP(Linux, Apache, Mysql, PHP)サーバー構成を作る¶
Linuxプラットフォームの「LAMP(Apache, Mysql, PHP)構成」をセットアップするには以下のコマンドを実行します。
$ sudo tasksel install lamp-server
サーバーの不正アクセス対策¶
サーバーへの不正アクセスによる個人情報漏えいやウェブサイトの改ざんは、コンテンツ事業者にとって大きな損害につながります。
以下の点に注意しサーバーを運用しましょう。
アップデート情報やセキュリティ情報を定期的に確認し、常にソフトウェアを最新の状態に保ちましょう。
- ユーザー認証には「公開鍵認証」を使いましょう。パスワードを用意する場合は、複雑な文字種を使用し、推測できるパスワードや、極端に短いパスワードは避けましょう。
使用目的にあわせた「ユーザー・グループの権限設定」「アクセス制限」を行ないましょう。
OSに関する各種情報¶
運用に関する参考情報¶
サーバーの設定や運用については、Ubuntu のドキュメンテーションサイトが参考になります。困ったことがあった時は、ぜひご覧ください。
バージョンアップ情報¶
新しいバージョンがリリースされると、ベンダーサイトでリリースノートが公開されます。 追加される機能や変更・削除される機能についてご確認ください。
警告
セキュリティアップデート情報¶
「Ubuntu 18.04」 のセキュリティ情報は、提供ベンダーのセキュリティ情報をご覧いただき、対応してください。
また、コミュニティーで情報配信ツール(メーリングリストなど)を用意している場合もあります。 登録することで情報を受け取ることができます。