構成例2: 複数のリージョンを使った冗長構成
[更新: 2019年10月01日]
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構成例1で採用したDNSラウンドロビンでは対応ができない、バックエンドのデータベースと連動した動的なコンテンツを配信するサーバにも使用できる冗長構成です。
サーバを各リージョンに分散させることで、特定のリージョン全体の機能が停止するような大規模災害時の対策(DR)にも対応する構成です(リージョンやゾーンについては リージョン・ゾーン を参照ください)。
フロント側(クライアントがアクセスするインターネット側)には GSLB を配置し、複数の異なるゾーンに点在するバックエンド側(データを格納するデータベース側)のサーバにはコンテンツ同期用のネットワーク経路として ブリッジ を使用します。
バックエンド側のネットワークはローカルネットワークによる接続となるため直接インターネットへ晒されず、安全な環境を構築できます。
「構成例1」で提案するDNSラウンドロビンによる負荷分散方式では実現できない、分散対象サーバを監視し障害検知時に自動的に分散対象から外す機能、スペックの高いサーバへの振り分け頻度を上げるなど対象サーバへの重みづけを設定できる機能などが利用できる GSLB を利用します。
料金例
サーバは2台構成とし、それぞれ東京と石狩に分散した場合の料金例です。
品目 |
数量 |
価格(税込) |
---|---|---|
石狩第1ゾーン サーバ(新プラン) 1Core CPU/1GB メモリ |
2 |
3,080円 (月額料金) |
東京第1ゾーン サーバ 1Core CPU/1GB メモリ |
2 |
3,520円 (月額料金) |
石狩第1ゾーン ディスク 20GB SSD |
2 |
880円 (月額料金) |
東京第1ゾーン ディスク 20GB SSD |
2 |
1,540円 (月額料金) |
スイッチ |
2 |
4,400円 (月額料金) |
ブリッジ |
1 |
2,750円 (月額料金) |
GSLB |
1 |
550円 |
合計: 16,720円/月
作成の手順
サーバを設置するゾーンごとにスイッチを作成します。
各ゾーンに作成したスイッチを ブリッジ で接続します。これによりそれぞれのスイッチでL2フラットなネットワークが構成されます。
各ゾーンにサーバを作成し、セットアップします。スイッチに接続するローカルネットワークはリージョン間で重複しないIPアドレスを付与します。
GSLBを作成し、負荷分散先に各ゾーンのサーバを設定します。
注意事項
動的なコンテンツの提供を行うため、各リージョンに設置したデータベースサーバの内容を同期する仕組みが必要となります。
片側のサーバがダウンすると全体の規模が縮小し、健全なサーバへのアクセスが集中する構成です。運用開始前に、実際のアクセスを想定した負荷をかけながら片側のみの動作で問題ないかどうかなど、十分なテストを実施することを推奨します。