サーバストレージからの移行
[更新:2026年4月3日]
オンプレミスVMware環境でサーバに接続されているストレージ(VMDKファイル)を、さくらのクラウドのディスクへ移行する方法を解説します。
さくらのクラウドのディスク仕様
さくらのクラウドのディスクには、以下の種類があります。
ディスクプラン
プラン |
特徴 |
適したケース |
|---|---|---|
SSDプラン |
高速なSSDストレージ |
一般的なワークロード、データベース |
標準プラン |
HDDベースのストレージ |
アーカイブ、バックアップ、大容量データ |
ディスク容量
SSDプラン :20GB〜16TB
標準プラン :40GB〜12TB(ゾーンによって選択できる容量が異なります)
サーバには複数のディスクを接続できます。1台のサーバに接続できるディスク数の上限は3台です。
ディスクの主な機能
機能 |
説明 |
|---|---|
ディスクの複製 |
既存ディスクをコピーして新しいディスクを作成 |
ディスクの拡張 |
ディスク容量の拡張(縮小は不可) |
アーカイブへの保存 |
ディスクイメージをアーカイブとして保存 |
アーカイブからの復元 |
アーカイブからディスクを作成 |
移行パターン
サーバストレージの移行には、以下の方法があります。
パターン1:新規ディスク作成 + データコピー(推奨)
さくらのクラウドで新規にディスクを作成し、オンプレミス環境からデータをコピーする方法です。
手順の概要
さくらのクラウドでサーバとディスクを作成
OSディスク:パブリックアーカイブから作成
データディスク:空のディスクを作成して接続
データディスクの初期設定例
# Linux の場合 #
ディスクのパーティション作成
fdisk /dev/vdb
# ファイルシステム作成
mkfs.ext4 /dev/vdb1
# マウント
mkdir /data mount /dev/vdb1 /data
# fstab に追記(永続化
echo ‘/dev/vdb1 /data ext4 defaults 0 0’ >> /etc/fstab
データの転送例
# rsync による転送(Linux の場合)
rsync-avz –progress -e ssh user@source-server:/data/ /data/
# robocopy による転送(Windows の場合
robocopy \\source-server\data E:\data /MIR /R:3 /W:10
データ整合性の確認
ファイル数、容量の確認
アプリケーションからのアクセス確認
メリット
クリーンな環境でスタートできる
移行元環境を残したまま作業できる(切り戻しが容易)
ネットワーク経由で段階的にデータ同期可能
デメリット
データ量が大きい場合、転送に時間がかかる
アプリケーションの再インストール・設定が必要
パターン2:ディスクイメージのインポート
オンプレミス環境の仮想ディスク(VMDK)をさくらのクラウドにインポートする方法です。BYOLの可否はOSによって異なるため、必ず事前に確認してください。
手順の概要
VMware環境でディスクイメージをエクスポート
仮想マシンを停止
VMDKファイルを取得
ディスクイメージの変換
# qemu-img を使用して RAW 形式に変換
qemu-img convert -f vmdk -O raw source.vmdk destination.raw
さくらのクラウドへのアップロード
FTPS経由でアーカイブをアップロード
アップロード先URLはコントロールパネルで取得
アーカイブからディスクを作成
アップロードしたアーカイブを選択してディスクを作成
サーバにディスクを接続
起動・動作確認
ネットワーク設定の調整
ドライバの確認・更新
メリット
既存環境をほぼそのまま移行できる
アプリケーションの再インストールが不要
デメリット
ディスクイメージの変換作業が必要
大容量ディスクのアップロードに時間がかかる
ドライバの互換性問題が発生する可能性がある
Ubuntu、Debian、AlmaLinux、Rocky LinuxなどのLinuxディストリビューションの場合、さくらのクラウドから無償の移行ツールを提供しています。上記の手順1から4までを自動的に行います。利用される場合は公式サイトからお申し込みください。
ディスク容量の設計
さくらのクラウドへの移行にあたり、ディスク容量を見直す良い機会です。
設計のポイント
観点 |
推奨事項 |
|---|---|
OS領域 |
20GB〜250GB程度(OSとアプリケーションに応じて) |
データ領域 |
現行使用量 + 成長分 + バッファ(20〜30%) |
ログ領域 |
専用ディスクとして分離を検討 |
一時領域 |
必要に応じて専用ディスクを用意 |
注意事項
さくらのクラウドのディスクは容量の拡張は可能ですが、縮小はできません
初期は必要最小限で作成し、必要に応じて拡張する方針を推奨
ディスク拡張後は、OS側でパーティションとファイルシステムの拡張が必要
移行時の注意事項
ディスクI/O性能の確認 移行後は、ディスクI/O性能が要件を満たしているか確認してください。特にデータベースなどI/O負荷の高いワークロードでは重要です。
ディスクの冗長性 さくらのクラウドのディスクは、基盤側で冗長化されています。ユーザー側でRAID構成を組む必要はありません。
バックアップの考慮 移行完了後は、ディスクのバックアップ方針を確立してください。