CentOS 8.0 (1905) 64bit リリースノート

[更新: 2019年11月14日]

さくらのクラウドで提供中のCentOS 8.0 (1905) 64bit パブリックアーカイブの設定内容について記載します。 CentOS パブリックアーカイブのバージョンごとの変更履歴詳細につきましては、 さくらのクラウドニュース アーカイブ 記事一覧 から、該当バージョンのパブリックアーカイブ公開のお知らせをご覧ください。

注意

推奨されている最小メモリ容量は1.5GBです( 参考:OS仕様 )。CentOS 8.0 のシステムは 1GB のメモリでもブートしますが、ご利用予定の環境によっては、利用可能な空きメモリ領域が少なくなる場合がありますので、ご注意ください。

管理ユーザ

アカウント名 root
初期パスワード なし(ディスク修正から設定可能)

SELinux

無効

設定ファイル /etc/sysconfig/selinux
設定内容 SELINUX=disabled

ロケール

言語 LANG=ja_JP.utf8
タイムゾーン Asia/Tokyo(JST)

ディスク

パーティションテーブル GPT

パーティション構成

パーティション番号 マウントポイント パーティション名 フォーマット 容量
1 BIOS boot partition bios_grub フラグ (EF02) 1024KB
2 /dev/shm Linux swap tmpfs (8200) 4GB
3 / Linux filesystem ext4 (8300) 残りのディスク容量まで拡張

ネットワーク

インタフェース eth0
プロトコル IPv4:有効、IPv6:無効 ※1
ホスト名 localhost.localdomain(ディスク修正から設定可能)
ネームサーバ 石狩リージョン:
133.242.0.3(dns13.sakura.ad.jp)
133.242.0.4(dns14.sakura.ad.jp)
東京リージョン:
210.188.224.10(dns5.sakura.ad.jp)
210.188.224.11(dns6.sakura.ad.jp)

※1 IPv6でRAによるアドレス設定を受け付けない

設定ファイル /etc/sysctl.conf
設定内容 net.ipv6.conf.default.accept_ra=0
net.ipv6.conf.all.accept_ra=0
net.ipv6.conf.eth0.accept_ra=0

NTP

NTPサーバ ntp1.sakura.ad.jp

chronyd

  • 上位NTPサーバをntp1.sakura.ad.jpに設定し、時刻問い合わせをおこなう
  • 自身がNTPサーバとしては動作しない(時刻の問い合わせに対し応答しない)
  • chronydをユーザchronyの権限で動作させる
  • chronydをRAM上で動作させページアウトをおこなわない
設定ファイル /etc/chrony.conf
設定内容 server ntp1.sakura.ad.jp iburst# Listen for commands only on localhost.
bindcmdaddress 127.0.0.1
bindcmdaddress ::1# This option allows you to configure the port on which chronyd will listen for NTP requests.
# The compiled in default is udp/123, the standard NTP port. If set to 0, chronyd will not open the server
# socket and will operate strictly in a client-only mode.
port 0# User to which will chronyd switch on initialisation to drop root privileges.
user chrony# Deny access to chronyc from other computers.
cmddeny all

# Lock chronyd into RAM so that it will never be paged out.
lock_all

ファイアウォール

firewalld

  • 有効
  • 初期設定ではeth0のゾーンはpublic、サービスはデフォルト設定(dhcpv6-client, sshのみ許可)

fail2ban

  • 有効(SSHのログイン試行5回失敗で接続拒否)
  • /var/log/fail2ban.logにログを出力する
設定ファイル /etc/fail2ban/fail2ban.conf
設定内容 logtarget = /var/log/fail2ban.log
設定ファイル /etc/fail2ban/jail.d/local.conf
設定内容 [DEFAULT]
banaction = firewallcmd-ipset
backend = systemd
[sshd]
enabled = true

SSH

  • 以下のユーザ名でのSSH接続を拒否する
toor administrator administrateur admin adm test guest info mysql user oracle
  • GSSAPI認証を無効にする
  • GSSAPI認証情報のキャッシュをユーザログアウト時に自動的に削除しない
  • PAMを有効にする
設定ファイル /etc/ssh/sshd_config
設定内容 DenyUsers toor administrator administrateur admin adm test guest info mysql user oracle
GSSAPIAuthentication yes 削除
GSSAPICleanupCredentials yes 削除
UsePAM yes のまま

Postfix

ローカルマシンのみ許可

設定ファイル /etc/postfix/main.cf
設定内容 mynetworks_style = host

GRUB

  • OS起動に関する変更
    • 起動時にRed Hat Graphical Bootではなくテキストモードを使用する
    • 起動時にカーネルメッセージを表示する
    • 起動時に時刻のずれを修正する
  • コンソール表示に関する変更
    • コンソールで使用するフォントをlatarcyrheb-sun16に変更する
    • コンソールがblank状態になるのを抑止する
    • Xサーバが起動するまではビデオドライバをロードせずBIOSモードを使用する
  • その他の変更
    • カーネルダンプを取得しない
    • NOOPスケジューラを使用する
    • systemd/udevによるNIC命名をおこなわない
    • biosdevnameによるNIC命名をおこなわない
設定ファイル /etc/default/grub.conf
設定内容 GRUB_TIMEOUT=5
GRUB_DISTRIBUTOR=”$(sed ‘s, release .*$,,g’ /etc/system-release)”
GRUB_DEFAULT=saved
GRUB_DISABLE_SUBMENU=true
GRUB_TERMINAL_OUTPUT=”console”
GRUB_CMDLINE_LINUX=”vconsole.font=latarcyrheb-sun16 consoleblank=0 clock=pit nomodeset elevator=noop net.ifnames=0 biosdevname=0″
GRUB_DISABLE_RECOVERY=”true”

AutoFsck

起動時にfsckをおこなう

設定ファイル /etc/sysconfig/autofsck
設定内容 AUTOFSCK_DEF_CHECK=yes

デーモン

自動起動設定(稼働中)のデーモン

デーモン名 機能説明
手動の起動、停止方法
外部からの
接続ポート
chronyd システムクロックを調整するためのサービス
crond 定期的にジョブを実行するためのcronサービス
dbus アプリケーションがプロセス間通信をおこなうためのメッセージバスデーモン
fail2ban 不正の兆候がある接続を拒否する機能
firewalld ゾーンに対応し、動的に設定をおこなうファイアウォール
agetty 起動時に仮想端末に自動ログインする
irqbalance マルチプロセッサな環境での IRQ の割り込み処理用のサービス
NetworkManager ネットワークデバイスと接続を動的に管理するデーモン
postfix MTA 機能 25/smtp
polkit 権限を定義し処理するためのツールキット
rsyslog システムのログを記録
sshd SSH(Secure Shell)サーバサービス 22/tcp
systemd-journald ログデータを収集、管理するサービス
systemd-logind ユーザログインを管理するサービス
systemd-udevd カーネルのueventを管理するデーモン
tuned システムコンポーネントの使用を監視し動的にシステム設定をチューニングするデーモン
network ネットワーク・インターフェイスの初期化スクリプト
/etc/init.d/network {start|stop|restart|reload|status}

デフォルト設定より自動起動を無効化したサービス一覧

サービス名 機能説明 外部からの接続ポート
auditd 監査レコードを記録するデーモン
lvm2-lvmetad LVMコマンドのパフォーマンス向上、ボリュームの自動有効化をおこなうデーモン
wpa_supplicant IEEE 802.1X/WPAサプリカント

パッケージ

インストール済のパッケージグループ

@Development Tools
@Standard

インストール済のパッケージ

cloud-utils-growpart
epel-release
fail2ban
gdisk
langpacks-ja
traceroute

除外したパッケージ

microcode_ctl
cockpit

ソフトウェアリポジトリ

リポジトリ設定ファイル /etc/yum.repos.d 以下
repo id repo name status リポジトリ設定ファイル
BaseOS/8/x86_64 CentOS-8 – Base enabled CentOS-BaseOS.repo
AppStream/8/x86_64 CentOS-8 – AppStream enabled CentOS-AppStream.repo
epel/x86_64 Extra Packages for Enterprise Linux 8 – x86_64 enabled epel.repo

CentOS-Base.repo内のbaseurlを下記の通り変更

repo id baseurl
BaseOS http://ftp.sakura.ad.jp/pub/linux/centos/8/BaseOS/x86_64/os/
AppStream http://ftp.sakura.ad.jp/pub/linux/centos/8/AppStream/x86_64/os/

Kickstart

CentOS 8.0 の提供にあたっては、さくらのクラウド用の kickstart を適用し、追加の初期設定を行っています。 kickstart ファイルはこちら をご覧ください。