AlmaLinux 9.1 64bit リリースノート¶
[更新: 2023年5月15日]
さくらのクラウドで提供中のAlmaLinux 9.1 64bit パブリックアーカイブの設定内容について記載します。
注意
最小メモリ容量は1.5GB(搭載する論理CPUごとに1.5GB)が推奨となります( 参考:Red Hat Enterprise Linux Technology Capabilities and Limits )。
管理ユーザ¶
アカウント名 | root |
---|---|
初期パスワード | なし(ディスク修正から設定可能) |
root ユーザのパスワード認証はデフォルトで許可されていないため、SSHログインを行う場合は「公開鍵認証」を設定してください。
なお、さくらのクラウドの「コンソール」からサーバにログインすることも可能です。
パーティション構成¶
パーティション番号 | マウントポイント | パーティション名 | フォーマット | 容量 |
---|---|---|---|---|
1 | - | BIOS boot partition | bios_grub フラグ (EF02) | 1024KB |
2 | / | Linux filesystem | ext4 (8300) | 残りのディスク容量まで拡張 |
注意
SWAP領域は作成されません。SWAP領域が必要な場合は別途SWAPファイルの作成と有効化作業が必要です。
ネットワーク¶
インタフェース | eth0 |
---|---|
プロトコル | IPv4:有効、IPv6:無効 ※1 |
ホスト名 | localhost.localdomain(ディスク修正から設定可能) |
ネームサーバ | 石狩リージョン: 133.242.0.3(dns13.sakura.ad.jp) 133.242.0.4(dns14.sakura.ad.jp) 東京リージョン: 210.188.224.10(dns5.sakura.ad.jp) 210.188.224.11(dns6.sakura.ad.jp) |
※1 IPv6でRAによるアドレス設定を受け付けない
設定ファイル | /etc/sysctl.conf |
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設定内容 | net.ipv6.conf.default.accept_ra=0 net.ipv6.conf.all.accept_ra=0 net.ipv6.conf.eth0.accept_ra=0 |
ファイアウォール¶
fail2ban¶
- 有効(SSHのログイン試行5回失敗で接続拒否)
- /var/log/fail2ban.logにログを出力する
設定ファイル | /etc/fail2ban/fail2ban.conf |
---|---|
設定内容 | logtarget = /var/log/fail2ban.log |
設定ファイル | /etc/fail2ban/jail.d/local.conf |
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設定内容 | [DEFAULT] banaction = firewallcmd-ipset backend = systemd [sshd] enabled = true |
dmesgに出力されるwarningメッセージについて¶
dmesgに
Warning: Deprecated Driver is detected: ipset will not be maintained in a future major release and may be disabled
Warning: Deprecated Driver is detected: nft_compat will not be maintained in a future major release and may be disabled
といった内容のWarningメッセージが出力される場合がありますが利用上は特に問題ありません。出力を抑制したい場合は local.conf
ファイルの設定にてDEFAULTセクションをコメントアウトし、サービスを再起動してください。
$ cat /etc/fail2ban/jail.d/local.conf
#[DEFAULT]
#banaction = firewallcmd-ipset
#backend = systemd
[sshd]
enabled = true
$ sudo systemctl restart fail2ban
SSH¶
- 以下のユーザ名でのSSH接続を拒否する
toor administrator administrateur admin adm test guest info mysql user oracle
- GSSAPI認証を無効にする
- GSSAPI認証情報のキャッシュをユーザログアウト時に自動的に削除しない
- PAMを有効にする
設定ファイル | /etc/ssh/sshd_config |
---|---|
設定内容 | DenyUsers toor administrator administrateur admin adm test guest info mysql user oracle GSSAPIAuthentication yes 削除 GSSAPICleanupCredentials yes 削除 UsePAM yes のまま |
GRUB¶
- OS起動に関する変更
- 起動時にGraphical Bootではなくテキストモードを使用する
- 起動時にカーネルメッセージを表示する
- 起動時に時刻のずれを修正する
- コンソール表示に関する変更
- コンソールで使用するフォントをlatarcyrheb-sun16に変更する
- コンソールがblank状態になるのを抑止する
- Xサーバが起動するまではビデオドライバをロードせずBIOSモードを使用する
- その他の変更
- カーネルダンプを取得しない
- NOOPスケジューラを使用する
- systemd/udevによるNIC命名をおこなわない
- biosdevnameによるNIC命名をおこなわない
設定ファイル | /etc/default/grub |
---|---|
設定内容 | GRUB_TIMEOUT=5 GRUB_DISTRIBUTOR=”$(sed ‘s, release .*$,,g’ /etc/system-release)” GRUB_DEFAULT=saved GRUB_DISABLE_SUBMENU=true GRUB_TERMINAL_OUTPUT=”console” GRUB_CMDLINE_LINUX=”vconsole.font=latarcyrheb-sun16 consoleblank=0 clock=pit nomodeset elevator=noop net.ifnames=0 biosdevname=0″ GRUB_DISABLE_RECOVERY=”true” |
デーモン¶
自動起動設定(稼働中)のデーモン
デーモン名 | 機能説明 手動の起動、停止方法 |
外部からの 接続ポート |
---|---|---|
chronyd | システムクロックを調整するためのサービス | – |
crond | 定期的にジョブを実行するためのcronサービス | – |
dbus | アプリケーションがプロセス間通信をおこなうためのメッセージバスデーモン | – |
fail2ban | 不正の兆候がある接続を拒否する機能 | – |
firewalld | ゾーンに対応し、動的に設定をおこなうファイアウォール | – |
agetty | 起動時に仮想端末に自動ログインする | – |
irqbalance | マルチプロセッサな環境での IRQ の割り込み処理用のサービス | – |
NetworkManager | ネットワークデバイスと接続を動的に管理するデーモン | – |
polkit | 権限を定義し処理するためのツールキット | – |
rsyslog | システムのログを記録 | – |
sshd | SSH(Secure Shell)サーバサービス | 22/tcp |
systemd-journald | ログデータを収集、管理するサービス | – |
systemd-logind | ユーザログインを管理するサービス | – |
systemd-udevd | カーネルのueventを管理するデーモン | – |
tuned | システムコンポーネントの使用を監視し動的にシステム設定をチューニングするデーモン | – |
network | ネットワーク・インターフェイスの初期化スクリプト /etc/init.d/network {start|stop|restart|reload|status} |
– |
デフォルト設定より自動起動を無効化したサービス一覧
サービス名 | 機能説明 | 外部からの接続ポート |
---|---|---|
auditd | 監査レコードを記録するデーモン | – |
パッケージ¶
インストール済のパッケージグループ
@Development Tools
@Standard
インストール済のパッケージ
cloud-utils-growpart
epel-release
fail2ban
gdisk
langpacks-ja
traceroute
除外したパッケージ
microcode_ctl
cockpit
ソフトウェアリポジトリ¶
リポジトリ設定ファイル | /etc/yum.repos.d 以下 |
---|
repo id | repo name | status | リポジトリ設定ファイル |
---|---|---|---|
BaseOS/9/x86_64 | AlmaLinux 9 - BaseOS | enabled | almalinux.repo |
AppStream/9/x86_64 | AlmaLinux 9 - AppStream | enabled | almalinux.repo |
epel/x86_64 | Extra Packages for Enterprise Linux 9 – x86_64 | enabled | epel.repo |
extras/x86_64 | AlmaLinux 9 - Extras | enabled | almalinux-extras.repo |
Kickstart¶
AlmaLinux 9.1 の提供にあたっては、さくらのクラウド用の kickstart を適用し、追加の初期設定を行っています。 kickstart ファイルはこちら をご覧ください。