ディスク移行

[更新: 2024年12月12日]

概要

「ディスク移行」機能は、老朽化等によりクラウド基盤上での利用休止を予定しているストレージ機器内のディスクを、継続利用中の他のストレージ機器に移行する機能です。

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さくらのクラウドでは、お客様に対して仮想化された状態で「ディスク」を提供しますが、実際にはデスクトップPCのハードディスク等と同様に物理的な機器上に実際のデータが格納されます。そのため、稼働開始より長期間が経過した機器においては

  • 経年劣化による故障率(障害発生や安定稼働のためのメンテナンス発生頻度)の上昇
  • ストレージ機器ベンダーのサポート終了による保守部品の調達性の低下
  • より新規に導入したストレージ機器の耐久性や安定性の向上などによるサービス品質の不均一化

などの問題が発生します。そのため、弊社が定めるライフサイクルに従い一定期間ごとに機器の入れ替えを行い、お客様により安心してご利用いただける環境の維持を行なっています。

対象機器は今後も稼働日数が経過した機器から順次追加される予定です。障害を未然に防ぎ、より安定的な環境をお客様に提供するために「ディスク移行」機能を利用したディスクの移行作業へのご理解とご協力をお願いします。

注釈

・ディスク移行機能は、対象のディスクが休止予定となっているストレージに収容され、移行対象期間中である場合のみ利用が可能な機能です。
・ディスクの新規作成時、作成時点で移行対象となっているストレージについては収容先として除外されます。

対象のお客様

現在、以下のストレージに収容のディスクをお持ちのお客様が対象となります。

注意

移行操作は移行開始期間開始後にボタンが表示され、操作可能となります。

移行期間: 2025/01/15〜2025/09/30

  • 石狩第1ゾーン

    • sac-is1a-iscsi3-st101
    • sac-is1a-iscsi3-st102
    • sac-is1a-iscsi3-st103
  • 石狩第2ゾーン

    • sac-is1b-iscsi3-st09
    • sac-is1b-iscsi3-st10
    • sac-is1b-iscsi3-st11
  • 東京第1ゾーン

    • sac-tk1a-iscsi3-st05
    • sac-tk1a-iscsi3-st06
    • sac-tk1a-iscsi3-st07

注意

移行期間内に移行作業が未完了となっているディスクにつきましては、該当のお客様へ順次メールにてお知らせの上、弊社側にてディスク移行作業を実施させていただきます。その際の作業日時はお客様側で指定できず、また、ディスク接続先のサーバが起動中の場合は10分程度の電源停止時間が発生します。
移行期間内でのお客様作業による移行作業の実施へのご協力をお願いします。

移行の手順

注釈

ディスク移行操作の完了後、サーバが移行前と同様の状態で動作しないといったお問い合わせをいただいています。
OS自体は起動するものの、再起動を起因としてサーバ停止前と起動後の設定情報に差異が発生するなどによりアプリケーションが正常に動作しない状況となることが原因の場合もあります。
念のためディスク移行操作前に一旦再起動を行い、OSやアプリケーションの正常性をご確認いただくことを推奨します。

大まかな移行の流れは以下の通りとなります。

  有効状態(詳細画面 / 一覧画面) サーバを接続してのディスク読み書き
[お客様] 「移行開始」ボタンのクリック コピー中 / 準備中 可能
[クラウド] 移行元ストレージから移行先ストレージへのディスクデータのコピー コピー中 / 準備中 可能
[クラウド] 「移行開始」操作の完了 コピー中 / 準備中 可能
[お客様] 対象のディスクがサーバに接続され、サーバが起動中の場合はサーバを停止 コピー中 / 準備中 サーバ停止後は不可
[お客様] 「移行終了」ボタンのクリック コピー中 / 準備中 不可
[クラウド] 「移行開始」完了後から、サーバ停止までに発生したディスク差分の同期 コピー中 / 準備中 不可
[クラウド] 「移行終了」操作の完了 利用可能 / 利用可能 可能
[お客様] 「移行終了」操作完了後、必要に応じて停止したサーバを起動 利用可能 / 利用可能 可能

注意

・接続先サーバ停止後は、「移行終了」操作が完了するまで再度サーバを起動することはできません。
・有効状態が「コピー中」/「準備中」の間は操作対象ディスクをソースとした他ディスクやアーカイブへのコピー、自動バックアップはご利用いただけません。
・「移行終了」処理の完了後、有効状態が「利用可能」になり接続先サーバの起動が行える状態になるまで最大5分程度かかる場合があります。

操作方法

移行対象のディスクは、ディスク一覧画面でリスト先頭に⚠️マークが表示されます。

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このディスクの詳細画面を表示すると、画面上部に「移行開始」ボタンと「移行終了」ボタンが表示されます。

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初期状態では「移行開始」ボタンのみがクリック可能な状態です。ここでボタンをクリックすると移行先ストレージが自動的に決定され、移行作業が開始されます。

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注釈

・「移行開始」ボタン押下後はバックグラウンドで処理が実行されます。接続されたサーバやディスクへの読み書きへの影響はありません。
・同時に多数のお客様がご利用になられた場合などに「混雑」の表示がされる場合があります。その場合はしばらくお待ちいただいてから再度実行をお願いします。

「移行開始」ボタン押下後の処理が完了後、「移行終了」ボタンがクリック可能な状態となります。クリックすると終了作業が行われます。

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注意

「移行終了」ボタン押下時はディスク接続先サーバが停止状態である必要があります。
通常、数分程度で処理が完了しますが、「移行開始」ボタン押下後からの間隔が大きくなるとより多くの時間がかかる場合があります。「移行開始」と「移行終了」の操作はなるべく時間を空けずに操作いただくようお願いします。
また、移行対象のディスクをソースとしたディスク/アーカイブへのコピーや、自動バックアップが設定されている場合のバックアップ作業については、「移行開始」ボタン押下後の処理完了後から「移行終了」の操作が完了するまでは動作しない状態となります。

「移行終了」の処理が完了するとディスクを接続したサーバが起動できる状態となります。ディスク情報画面では収容サーバが新たなストレージ名となります。

移行時間の目安

注意

ストレージやネットワークの混雑状況、移行対象ディスクの読み書き負荷などの利用状況により大きく変化する場合があります。

「移行開始」ボタン押下→移行開始処理完了

標準プラン

40GB 20分
60GB 30分
80GB 40分
100GB 50分
250GB 125分 (2時間5分)
500GB 250分 (4時間10分)
750GB 375分 (6時間15分)
1TB 500分 (8時間20分)
2TB 1,000分 (16時間40分)
4TB 2,000分 (33時間20分)
8TB 4,000分 (66時間40分)
12TB 6,000分 (100時間)

SSDプラン

20GB 4分
40GB 7分
100GB 17分
250GB 42分
500GB 84分 (1時間24分)
1TB 166分 (2時間46分)
2TB 332分 (5時間32分)
4TB 664分 (11時間4分)
8TB 1,328分 (22時間8分)
12TB 2,656分 (44時間16分)

「移行終了」ボタン押下→移行終了処理完了

「移行開始」の処理では、ボタンを押下した時点のディスク内容で移行先にコピーされます。「移行開始」の処理の間はディスク接続先のサーバを稼働した状態での実施が可能ですが「移行終了」の処理ではサーバ停止を必須とすることでディスク内容の変化を防ぎつつ移行先ディスクとの差分が同期され、サーバを停止した時点でのディスク内容で移行先ストレージでの利用が可能となります。

そのため、「移行開始」処理開始からサーバを停止した時点までのディスクの差分量によります。

注釈

サーバに接続されていないディスク、または一連の移行作業中に接続先サーバが停止している状態のディスクの場合は「移行終了」処理時の差分同期作業が発生しないため、「移行終了」作業は数秒〜数十秒程度で完了となります。

注意事項

  • 「ディスク移行」機能は、現在ご利用中の移行対象ディスクのプランやディスクサイズをそのまま別のストレージに移行する機能です。プランやサイズを変更したい場合はディスクコピー機能をご利用ください(ディスクコピーを利用した場合でも継続利用ディスクに収容されるため、元のディスクのご利用が不要である場合はディスク移行作業は不要です)。
  • ディスク移行の前後でディスクのリソースIDは変わりません。接続されているサーバ情報や課金状態なども移行完了後にもそのまま引き継がれます。