ハイブリッド接続

[更新: 2024年9月30日]

「ハイブリッド接続」の技術情報に関する説明ページです。

概要

「ハイブリッド接続」は、お客様設備とさくらインターネットの各種サービスやゾーン間を閉域網でL2接続するサービスです。ハイブリッド接続をご利用いただくことで、さくらのクラウドやさくらの専用サーバなどのサービスを低レイテンシなネットワークでローカル接続することができます(ハウジングサービスを接続しない場合、より安価な ブリッジ接続 で対応できる場合があります)。

ハイブリッド接続の解説図

フロントエンドはコストパフォーマンスと柔軟性のある「さくらのクラウド」、バックエンドは処理能力に優れた「さくらの専用サーバ」で構築。さらにゾーン間で冗長化したシステム構成。「ハイブリッド接続」はクラウドの使い勝手と専有の圧倒的パフォーマンスだけでなくゾーンを使い分けた安定性を兼ね備えたシステムを実現します。

メニューと価格

現在提供しているサービスメニューと提供価格は サービスサイト を参照ください。

仕様の詳細

本サービスは、お客様設備とさくらインターネットの各種サービスやゾーン間を、閉域網でL2でローカル接続するサービスです。
いくつのゾーンに接続しても「ハイブリッド接続基本料」は1契約で済みます。

ハイブリッド接続に対応するサービスは以下の通りです。

サービス名 リージョン(ゾーン)
さくらのクラウド 全リージョン・ゾーン(Sandboxを除く)
さくらの専用サーバ,
高火力サーバ
石狩第1ゾーン/石狩第2ゾーン/東京第1ゾーン
さくらの専用サーバPHY 石狩第3ゾーン
さくらのVPS,
さくらのVPS for Windows Server
石狩第1ゾーン/東京第2ゾーン/大阪第3ゾーン
ハウジング 東新宿データセンター/西新宿データセンター/代官山データセンター/堂島データセンター/石狩データセンター
リモートハウジング 石狩データセンター
プライベートリンク
SINET
※学校や研究機関など学術系のお客様専用サービスです
ダイレクトアクセス

各サービスのローカルスイッチ間はL2接続です。ハウジングサービスにおいて機器を接続される際は、ルータによる回線収容をお願いします。

物理インターフェイス(ハウジングでご利用時) 論理インターフェイス 通過パケット MTU ネゴシエーション
10GBase-LR(シングルモード光ファイバ) untag(VLANタグなし) IPv4/IPv6/ARP 1500 Auto-Negotiation
1000Base-T(UTPケーブル) untag(VLANタグなし) IPv4/IPv6/ARP 1500 Auto-Negotiation

注意

  • ハウジング接続時について

    • ハウジングに接続する場合は、サービス発注前にネットワーク構成図(物理・論理)、想定トラフィック量などをご提出ください。構成によりサービス提供が出来ない場合がございます。
    • ハイブリッド接続との接続は必ずルータにて受け、ネットワークを分割していただく必要がございます。

ハウジングにて冗長化をご希望の場合はマルチシャーシLAG(static/LACP)がご利用可能です(LAGを使用せず、お客様ルータによるVRRPやHSRPを用いたActive/Standby構成も可能です)。詳細は次項をご覧ください。

ハウジングでの冗長化の種類

マルチシャーシLAG(Static)

対向ポートのリンクアップをみて疎通確認をする方式です。
さくら側の機器と、お客様ルータ間は直接接続します。
※間にL2スイッチ等があるとルータ障害時に切り替わらないので注意が必要です。切り替わるようにするためにはLACPを検討してください。
さくら側からはLAG構成の2回線を提供します。
接続するお客様機器では、マルチシャーシLAG対応が必須となります。

マルチシャーシLAG(Static)の解説図

マルチシャーシLAG(LACPあり)

LACPパケットを送信して疎通確認する方式です。
さくら側の機器と、お客様ルータ間は直接接続します。
※LACPDUの送信間隔は、Long(30秒)をご設定ください。
さくら側からはLAG構成の2回線を提供します。
接続するお客様機器では、マルチシャーシLAG(LACP)対応が必須となります。

マルチシャーシLAG(LACPあり)の解説図

Active-Standby

さくら側の機器と、お客様ルータ間は直接接続します。
お客様ルータ(L3スイッチ)にてVRRP等で冗長化が必要です。
さくら側機器と、お客様ルータ間は直接接続。間にL2スイッチが入るとループするので注意が必要です。

Active-Standbyの解説図

お申込み方法

ハイブリッド接続 お申し込みページより行います。

お申込みの流れは以下の通りです。

お申込みの流れ

お申し込み手順の詳細についてはサポートサイトの ハイブリッド接続 お申し込みの流れ を参照ください。

※ハウジングサービスでハイブリッド接続を申し込む場合、物理配線が必要になる場合があります。その場合は、「専用線引込工事申請書」もご提出ください。申請書が必要な場合は、会員メニューよりダウンロード出来ます。
※堂島IDCでのハウジングサービスをご利用の場合14階以外のフロアとの接続についきましては書面申し込みいただけません。弊社担当営業にご確認ください。

お申込フォームの記入についての補足

ハウジング

ラック開通時に送付されるメール内に、対象ラックの「サービスコード」(12桁数字)および「ラック番号」が記載されているため、そちらをフォーム中の項目にご記入ください。

さくらの専用サーバ

[さくらの会員メニュー] - [契約情報] - 専用サーバ契約を探し[サーバ設定] をクリックすると、専用サーバのコントロールパネルに移動します。
[ネットワーク] - ローカルネットワーク内の対象スイッチを選び、[ゾーン]と[スイッチコード] をご記入ください。

ゾーンとスイッチコードの記入

さくらのクラウド

さくらのクラウドコントロールパネルにアクセスし、[IaaS] - [スイッチ] - 対象スイッチを選択し、[リソースID] (12桁数字)を記入ください。

リソースIDの記入
お問合わせ窓口
お問い合わせは弊社営業本部までお気軽にご連絡ください。
support@sakura.ad.jp

その他のご注意事項

契約関連について

  • 本サービスの提供は同一会員ID・同一アカウントのみを接続対象としています。異なる会員ID・アカウント間の接続には対応しておりません。
  • 対象スイッチには、ハイブリッド接続、ブリッジ接続、ローカルルータのいずれか1つのみ接続可能です。
  • 本サービスはご契約中サービスのローカルセグメント間を接続するサービスです。
  • 本サービスのお申し込みには接続を希望するサービスにてスイッチを準備(※1)しておく必要があります。
  • お申し込みには2つ以上の異なるサービスのご契約が必要となります。同一のサービス間の接続には対応しておりません。(※2)
  • 1つのハイブリッド接続には1ゾーンにつき1台のスイッチを接続可能です。1つのハイブリッド接続に、同一ゾーン内で複数台のスイッチを接続することはできません。
  • 1つのスイッチを複数のハイブリッド接続に接続することはできません。

※1
さくらの専用サーバ:コントロールパネルにてローカルネットワーク(無料)を設定ください。
さくらのクラウド:コントロールパネルよりスイッチ(有料)をお申し込みください。
リモートハウジング:提供中ラックのスイッチへと接続します。お客様によるお申し込みは不要です。
ハウジング:お客様毎に個別の対応となります。詳細は弊社営業担当へお問い合わせください。
さくらのVPS:コントロールパネルにてスイッチ(無料)を設定ください。

※2 同一サービスの接続については、各サービス内スイッチの設定でおこなえます

帯域品目について

  • 共有回線のため、帯域はベストエフォートでのご提供となります
  • スイッチ・サーバ間の帯域はサーバ搭載メモリ量により制限されます。詳しくはよくある質問 「スイッチに帯域制限はありますか?」 の項目を参照ください。

ハウジング接続時のループ検出について

  • ループ検出のパケットを定期的に送信いたします。
  • ループが検出された場合、ハイブリッド接続収容機器において自動的にポートをダウンする動作となっております。
  • ポートの復旧は、お客様よりご連絡をいただき、確認後復旧作業を弊社にて実施いたします。

関連サービス

さくらインターネットが提供するその他のローカル接続、VPN接続サービスは以下のとおりです

サービス名 詳細
ハイブリッド接続サービス 弊社各種サービス間でのローカル接続を実現するサービスです
外部回線接続サービス インターネットVPN接続をご提供するサービスです
さくらの専用サーバ L3 VPNファイヤーウォール 高コストパフォーマンスの共有型VPNファイヤーウォールです
さくらのクラウド VPCルータ リモートアクセスやサイト間VPNに対応した高機能仮想アプライアンスです