はじめに
[更新:2025年12月9日]
AppRun専有型とは?
AppRun専有型は、自動作成される専用の仮想サーバ (以降、ワーカノードと記載) 上でコンテナをデプロイ・実行する、専有型のコンテナオーケストレーションサービスです。 AppRun共用型 とよく似たサービスですが、複数のユーザ間でリソースを共有しない点で異なり、セキュリティ面や性能/安定性がより求められるユースケースにマッチします。
特長とメリット
開発スピードの向上
コンテナイメージを更新するだけで本番環境へのデプロイが完了するため、開発からリリースまでのプロセスを大幅に短縮できます。これにより、新機能の追加やサービスの改善内容を迅速にユーザへ届けることが可能になります。
インフラ管理からの開放
サーバの構築や管理などのインフラに関する作業は不要です。環境構築や運用に関するスキル習得や実作業から解放されることで、開発チームは本来の目的であるアプリケーション開発自体に集中することができます。さらに、APIを使用することで、CI/CDパイプラインとの連携も実現可能です。
自動的なスケーリング
ワーカノードのCPU使用率を常時監視し、負荷に応じて自動的にワーカノード数を調整します。システム負荷が高くなった場合には自動でスケールアウトすることで負荷を分散し、負荷が下がった際にはスケールインすることで適切なワーカノード数を維持し、運用コストを最適化できます。
高い安定性とセキュリティ
ワーカノードは仮想サーバレベルで分離されるため、AppRun共用型と異なり、他のユーザがデプロイしたコンテナからの影響を受けません。高い分離性という特徴を活かして、自治体向けのシステム構築などの高いセキュリティが求められるケースにも活用できます。
AppRun共用型との違い
AppRun専有型 |
AppRun共用型 |
|
|---|---|---|
利用規模 |
小規模〜大規模 |
小規模 |
特徴 |
高い安定性/分離性 |
スケール数を0に設定可 |
スイッチ接続 |
可 |
不可 |
対応プロトコル |
HTTPS、HTTP、TCP |
HTTPS |
オートスケーリング |
CPU使用率ベース |
同時リクエスト数ベース |
料金体系 |
ワーカノードのスペック x 台数 x 時間 |
コンテナに割り当てるリソース x スケール数 x 時間 |
日額/月額料金 |
あり |
なし (時間割の料金のみ) |
アクセス方法
以下からAppRun専有型を利用できます。
AppRun専有型 コントロールパネル – Webブラウザから利用できるGUIの操作画面
AppRun専有型 APIドキュメント – RESTful APIを利用した操作が可能
Terraform for さくらのクラウド(v2) – Terraformを使ったリソース管理が可能
利用シーン
高い安定性やセキュリティを求める幅広いシーンで活用できます。
小規模なWebサービスやAPIの運用
冗長構成が必要な中規模システムの構築
災害対策などの高い可用性が求められるシステムの構築
料金体系
AppRun専有型の料金は以下のように計算されます。
ワーカノードのスペック × 時間 × 台数
10時間未満の利用は時間割、20日未満の利用は日額料金、20日以上の料金は月額料金が適用されます。
詳細は ご利用料金の計算方法 をご確認ください。