高機能なバックアップの構成

[更新日:2025年09月30日]

さくらのクラウドにおける「高機能なバックアップの構成」は、データ損失のリスクを最小限に抑え、柔軟で詳細なバックアップ運用を実現します(図10)。

バックアップ、セキュリティ、エンドポイント管理を一体化したオールインワン型のデータ保護ソリューションとして「Acronis Cyber Protect Cloud」が提供されています。バックアップ先として、Acronisのクラウドストレージを使用する「Acronis Hosted」「Storage Pro」と、ユーザのストレージサーバを使用する「VM(ワークロード)」「Server(ワークロード)」の各プランから選択できます。

図10:高機能なバックアップの構成

目的と主な利点

この構成は、高度なバックアップ機能を提供することで、多様なニーズに対応します。

主な利点は以下のとおりです。

  • 柔軟なバックアップ対象: サーバやディスク、ファイル単位でのバックアップが可能です。

  • 多様なバックアップ方式: フルバックアップ、差分バックアップ、増分バックアップに対応し、効率的なデータ保存を実現します。

  • 高度なスケジュール設定: 時間指定によるバックアップが可能で、運用の自動化と効率化を支援します。

  • セキュリティ機能の強化: 「Advancedオプション」を活用することで、バックアップデータ自体のセキュリティ機能や、バックアップ対象サーバの管理機能も利用できます。

  • 多様な保存先: Acronisクラウドストレージや、お客様管理のストレージサーバにバックアップを保存できます。

主要な構成要素と連携

この構成は、主に以下のサービスと機能によって実現されます。

  • Acronis Hostedプラン: バックアップデータをAcronisクラウドストレージに直接保存する方式です。ストレージ管理の手間が省けます。

  • Acronis (VMワークロード, Serverワークロード): バックアップデータをお客様管理のストレージサーバに保存する方式です。既存のストレージ資産を活かしたい場合に適しています。

  • 仮想サーバ / GPUサーバ: バックアップの対象となるサーバです。ディスク全体やサーバ内のファイル単位でバックアップが実行されます。

運用におけるベストプラクティス

高機能なバックアップ構成を最大限に活用し、安定した運用を実現するためのポイントは以下のとおりです。

バックアップ方式と保存先の選択

バックアップデータの保存先や管理の手間を考慮し、Acronis HostedプランとAcronis (VMワークロード, Serverワークロード)から最適なプランを選択します。

バックアップスケジュールの最適化

フルバックアップ、差分バックアップ、増分バックアップといった機能を活用し、システムの稼働状況やデータの更新頻度に合わせて、最適なバックアップスケジュールを設定してください。

必要な世代数とコストのバランス

必要な世代数とバックアップ回数を計画し、コストとリカバリ要件のバランスを取ることが重要です。Advancedオプションの活用も検討しましょう。

定期的な復旧テスト

実際にバックアップデータからの復旧が可能であることを定期的にテストしてください。これにより、万が一の事態に備え、データの安全性を確認できます。