アーカイブプラン サービス基本情報

[更新:2025年12月25日]

概要

「オブジェクトストレージ アーカイブプラン」は、オブジェクトストレージと同様にHTTPSプロトコルを使用してファイル(オブジェクト)を保管、取得できるサービスです。
アクセス頻度の低いデータを長期間保存する用途に適した、容量に応じた固定料金のプランです。
冗長化および自己修復機構に基づく設計により、理論上は年間 99.999999999% 相当の高いデータ耐久性を持つアーキテクチャとなっています。
ファイル操作手続きにAmazon S3プロトコルを採用し、バックエンドストレージとしてお客様サービスへ容易に組み込むことが可能です。
本マニュアルで説明するアーカイブプランは、 東京リージョン でのみ利用可能です。

料金

オブジェクトストレージ内でファイルを保管する基本的な単位である「バケット」ごとに料金が発生します。詳細については サービスサイト オブジェクトストレージ の料金表を参照ください。
また本プランは 割引パスポート がご利用可能です。料金表は サービスサイト 割引パスポート を参照ください。

注釈

バケット内のデータ容量に関わらず、ご契約のプランに応じた料金が課金されます。またプランごとに設定された上限容量を超えてご利用いただくことはできません。
そのため、事前に保存するデータ容量を算出し適切なプランをご選択いただくことをお勧めします。

サービス仕様

基本的な仕様は以下のとおりとなります。

項目

仕様

最大同時アクセス数

1

アクセス方法

Amazon S3互換

アクセスコントロール

アクセスキー毎に設定

認証

Signature v4対応

キャッシュサーバの有無

無し

通信プロトコル

https

その他

AWS S3 APIを動作確認の基本としています(※)

オブジェクト名に使用可能な文字種

英数字(1バイト)、一部の記号( !, -, _, ., *, ', (, ) )
※これら以外の文字を使用した場合はオブジェクト一覧が正常に表示されない可能性があります

バケット名/フォルダ名に使用可能な文字種

「よくある質問と回答」の バケット名とフォルダ名に利用できる文字はどのような種類ですか? の項目を参照ください

※AWS S3 API利用時の設定パラメタは以下を想定し検証しています。

項目

パラメタ

endpoint

s3.arc02.sakurastorage.jp

region

jp-east-1

signature_version

s3v4

リソース制限

初期状態では以下のリソース制限が行われます。

項目

制限値

1プロジェクトあたりの最大アクセスキー数

1個

1プロジェクトあたりの最大パーミッション設定数

30個

1パーミッション設定あたりの最大アクセスキー数

1個

1パーミッション設定あたりの最大適用バケット数

20バケット

1プロジェクトあたりの最大バケット数

20バケット

1バケットあたりの最大容量

容量の上限はプランごとに異なります(※)

1バケットあたりの最大オブジェクト数

1,000万オブジェクト

1オブジェクトの最大サイズ

5TiB

1バケットあたりの最大アクセス数

毎秒10アクセス

※オブジェクトストレージ アーカイブプラン/1TiBであれば 1TiB のように、プラン名に表示されている容量が上限値となります。

注釈

1プロジェクトあたりの最大バケット数については、お客様のご利用状況により制限の緩和が可能です。ご希望のお客様はサポートまでご連絡ください。

オブジェクト数やデータ使用量において、設定された制限値の90%に達すると画面に警告が表示されます。

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重要

最大容量を超過した場合、 GET/PUT/POST の実行が行えません。オブジェクトを削除し上限内に収めるか、上位プランへ変更をお願いします。
その他制限値に達すると新たなオブジェクトが格納できなくなります。お早めにオブジェクト削除や別途新規にバケットを作成するなどのご対応をお願いします。

ご利用開始の手順

クラウドコントロールパネルのホーム画面より オブジェクトストレージ をクリックし、オブジェクトストレージ管理画面に移動します。

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注意

管理者が ユーザ・プロジェクト機能 機能を使用して作成した個別のユーザがオブジェクトストレージを利用する場合、ユーザ管理画面で該当ユーザに対するオブジェクトストレージへのアクセス権限を付与する設定が必要となります(権限が付与されていない場合はホーム画面に「オブジェクトストレージ」が表示されません)。
設定方法については ユーザ・プロジェクト機能 のページを参照ください。

サイトの作成

最初にサイトの利用開始操作を行います。

注釈

サイトとは、実際にデータを格納するバケットなどのリソースが作成される物理的位置のことです。連携するシステムとの地理的な位置やDRなどを考慮し、バケットの作成先サイトを選択することが可能です。
現在は 東京第1サイト(アーカイブプラン) が選択可能です。

左側のメニューより「サイト」を選択し、表示されるサイトのリストから利用を開始したいサイトを選択します。
アーカイブプランをご利用の場合、サイト名に「アーカイブプラン」と表示されているサイトをご選択ください。

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確認のダイアログボックスが表示されるので、問題が無ければ「OK」をクリックし利用開始処理を行います。

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利用開始処理が完了すると、オブジェクトストレージにアクセスするための アクセスキーIDシークレットアクセスキー が表示されます。

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注意

シークレットアクセスキーはサイト利用開始処理が完了した後に表示されます。情報を紛失した場合は、サイト画面で発行済みのアクセスキーを削除後「アクセスキーの発行」ボタンを再度クリックすることで再発行することができます。なお、この操作によりアクセスキーIDとシークレットアクセスキーは新たなものが発行され、以前のものは利用できなくなりますのでご注意ください。

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サイトの利用開始処理が完了するとAmazon S3互換プロトコルで接続可能なエンドポイントが作成されます。

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注釈

実際のオブジェクトストレージへの接続の際は、こちらのサイト利用開始時に発行されるアクセスキーではなく、 パーミッション設定画面 で発行したアクセスキーを使用することを推奨します。

サイトの削除

作成済みのサイトを選択し、3点ボタンをクリックして表示されるメニューより「サイトアカウントの削除」を選択することでサイトを削除することができます(サイトを削除する場合はサイト内のオブジェクトやバケットなどが全て削除済みである必要があります)。

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注意

さくらのクラウドの解約時など、すべてのリソースを削除する必要がある場合は「サイト」を全て削除することによりオブジェクトストレージが未利用状態となります(「バケット」の全削除のみではオブジェクトストレージの利用が継続していると判定され、解約を行うことができません)。

使い方

次のページを参照してください。オブジェクトストレージとアーカイブプランは同様の操作でご利用いただけます。

暗号化について

通信の暗号化

HTTPSによる暗号化通信に対応しています。

オブジェクトの暗号化

オブジェクトストレージ アーカイブプランでは、保存されるオブジェクトに対して サーバサイド暗号化(SSE-KMS)を行う機能を提供しています。
詳細は オブジェクト暗号化 をご確認ください。

バックアップについて

オブジェクトストレージでは、ディスク分散やハードウェア多重化等によって耐障害性を向上させており、部分的な機器故障による客様データの喪失を回避するよう設計・運営しております。

しかしながら、大規模災害による広範な設備破損や、OSやアプリケーションの不具合、誤操作による論理的な障害については、完全性を保証できません。
また、お客様のデータは、お客様が指定されたサイトにのみ存在し、他サイトや他システムに複製データは配置されません。

オブジェクトストレージに保存されたデータのバックアップが必要な場合は、お客様ご自身で記録メディア等を用いてローカルで複製するか、さくらのクラウドのディスクなど他サービスへの複製をご検討ください。